ピースオブケイクのご紹介
現在関わっているスタートアップで、実務面のお手伝いをしてきた会社が4社あります。ピースオブケイク、トレタ、クラウドクレジット、Dr.JOY。
4社とも素晴らしいプロダクトを生み出しています。
関わりが古い会社からご紹介させて頂きたいと思います。
今日は株式会社ピースオブケイクです。
2012年10月に関わりが始まりました。
ピースオブケイクは、言わずもがなnoteの運営会社です。
2012年9月にcakesをリリース、2014年4月にnoteをリリース。
cakesは、「ネットでコンテンツを有料で販売するのは難しい」と言われる中でスタートしましたが、すでにそれなりの有料会員を集めるに至っています。おかげさまで出版社、クリエイターからも信頼される優良なプロダクトになりました。
noteの構想は、cakesを開始する時からありました。
cakesは様々なクリエイターのコンテンツを集めて配信する雑誌的なものです。
ただ、当時からCEO加藤さんには「クリエイター自身のページが必要だ」という考えがあり、「クリエイターページ」という仮称で構想を話していました。ここに課金機能やEC機能を備え、コンテンツを軸にした課金空間をつくる、という考えだったと思います。まさにいまのnoteですね。初期の投資家さんにも、こんな表現で話をした記憶があります。
noteリリース当時は、「だからブログに課金機能をつけたって無理なんだって」という声がありましたが、いまはnoteの課金利用も盛んになりつつあります。
●もたらしているのは、クリエイティブな時間の増加●
noteというのは、革命と言えるレベルのプロダクトです。
何がすごいかというと、世の中の、クリエイティブの時間を増やしていると思うからです。
クリエイティブの時間が増えるということは、おもしろいもの、楽しいもの、感動するもの、役に立つものが増え、大勢の方々に届けられているということになります。
それだけ人の心を動かす機会が増えていると思います。
この社会的な意義は見過ごすことができません。
すべてのクリエイターのために
例えば、クリエイターさんの中には、メジャーではないがニッチの世界でファンを持てる方がたくさんいます。
ただ、それだけでは生計を立てるのが難しかったです。出版社に企画を持ち込んでも、ニッチなので受け付けられません。
このような厳しい現実に直面されたクリエイターさんが、少なからずいらっしゃると思います。
そこで会社に勤めながら、あるいは、アルバイトをしながら、クリエイターとしての活動していると思います。
また、紙の書籍が売れなくなってきている現在、出版を通じて活躍してきたクリエイターさんのビジネスの場所が狭くなってきています。著名な方にとっても他人事ではありません。
本来、100%の時間をクリエイティブに費やしたいが、生きていくためにはそうは言っていられない。
しかし、noteを活用することで、ファンに直接コンテンツを販売できる、あるいは、メルマガやファンクラブ運営のような継続的収入を得ることができる道が広がりました。
現在、noteには、ここだけで生計を立てられるだけの収入を得ている方々が多数います。
つまり、クリエイティブに時間を費やすことで、ビジネスとして成立するということです。
さらには、新しいクリエイターが生まれています。
従来のコンテンツ流通網ではクリエイティブを発揮する機会がなかった方々です。
そしてnoteでクリエイティブを発揮してビジネスとして成立しています。
一般の皆様のために
次に、私のようなノンプロで、コンテンツをつくる方が増えているということです。
私は、わずかながらブログをやっていたことがあります。
無料ブログの広告表示がイヤなのでWordpressを使い、自分でいろんな設定をして、ヘイコラとやっていました。
ただ、これは、
設定が面倒、
出来栄えがイマイチ、
画像挿入が面倒、
セキュリティ更新が面倒
です。
なのでくじけやすい。
noteはこういう面倒が一切ないです。
しかも目障りな広告も表示されない。
さらに、noteで文章をアップすると出来栄えがよいのです。
私は、google docsで下書きをして、それをnoteにコピペしますが、noteにコピペすると、文章のグレード感がアップします。
これは字体、行間隔、文章の幅、文字の大きさなど、微妙な部分が絶妙なのです。
つまり、コンテンツを作る楽しみができる、継続しやすい、ということになります。
コンテンツをつくるということは、物事を考える解像度が上がる、ということです。
頭で考えるだけより、文章に起こしたほうが間違いなく洞察が深まります
私の文章はクリエイティブとは言えないかもしれませんが、ノンプロの方々のクリエイティブ時間も増えたと思います。
法人の皆様のために
そして最近では法人の利用が増えています。
法人もオウンドメディアといわれる大きいプロジェクトだけでなく、会社内の小さな単位で情報を発信したい需要があります。
ただ、その手段が限られていて、お金もかかるし、気軽にできないし、あきらめていた。これが実態だと思います。
noteだとすぐに始めることができます。
重たい稟議を通過させる前に、とりあえず試験的にやってみるということができます。
●優れた日常がプロダクトを支えている●
このような新しい世界を実現できている背景には、会社の全メンバーが優秀でかつ人柄がよく、非常によくがんばっていることがあります。
また、創業初期から現在まで、優良な株主さんが当社を支えてくださっているということもあります。
いずれも、それほど外部には知られていませんが、実は会社の外側からは見えない優れた日常がプロダクトを支えています。
確かにいま、noteは盛り上がりつつあります。
しかし現在は、ピースオブケイクの歴史の中のほんの序章に過ぎません。
クリエイターやノンプロ、法人内でコンテンツをつくる方々。
人間の無尽蔵のクリエイティブをもっともっと引き出せると思います。
こんな歴史的なプロダクトづくりに立ち会えていることは、本当にありがたいことです。