相手が「なるほど!」と思うメカニズムがわかった
ビジネスマンであれ学生さんであれ、多くの方々は誰かのプレゼンを聞いたことがあると思います。プレゼンを聞いたとき、「なるほど!」と思う場合と、「なに言ってるのかよくわからん」という場合があります。
「なるほど!」と思ってもらうことは、ものすごい威力があります。
人が本気で動く時は、使命だと感じる、共感する、感動する、など、深く心に刻まれる何かがありますが、「なるほど!」も同じように、人を突き動かす原動力ですよね。
なので私たちは聞き手に「なるほど!」と思ってもらいたいわけですが、「なるほど!」と思うに至るのって、どういうメカニズムなのでしょうか?
著名ライターであり、ベストセラー作家でもある古賀史健さんの「あたらしい文章入門(スマート新書)」に、とても役立つことが記載されています。それを参考にしながら記載します。
主張が相手に伝わるロジックがあります。それは、以下の構成です。
・主張
・理由
・事実
主張があって、それを支える理由があって、理由を裏付ける事実がある。
これを論理的説明というそうです。
確かに、いま思い返してみると、起業家の話で「なるほど!」と思った話は、すべてこの構成になっています。
例えば私が、「睡眠」に関するプレゼンで、
「会社は社員の居眠りを許すべきだ!」
という主張をしたとします。
これだけ聞くと、会社の管理職の方々は「アホなこと言うんじゃない!」となります。
でもこれに、
「なぜなら、日中の20分以内の睡眠は、その後の集中力を増加させる効果があることが、研究結果とし明らかになっている。」
と理由が明らかになると、聞く耳を持つようになりませんか?
さらに、
「事実、ヤフーやナイキなどは、日中に社員が仮眠できる場所をつくり、生産性の向上がが報告されている。」
と事実や類例が加わると、聞き手の「なるほど」にとどめを刺してくれます。
単に私が、「会社は昼寝制度を導入せよ!」と連呼しても、真意は相手の心に届かず、「何言っちゃてんの?」となります。でも、理由と事例を添えるだけで、主張を受け入れやすくなります。
このような、主張、理由、事実の遷移で、聞き手の心理は、
「え?」→「なるほど」→「おお、確かに!」につながりやすいです。
プレゼンを聞く側は、お金を出資するという意思決定をするので、納得感を得られるような論理的な話もできるとよいですね。