スタートアップの計画 5年で売上高100億円の計画を考える価値
数字の計画は、世の中のいろいろな場面で必要とされます。
財務省は毎年予算をとりまとめますし、一般の企業でも、部署ごとに数字の計画をつくります。
私たちスタートアップも、投資家から数字の計画を求められます。
でも、誰かに求められてつくる、に終わらせるのはもったいないですね。なぜなら、数字の計画は、社内外の方々と、構想やTo Doを共有する有効なツールになりますからね。
ところで、将来のことを考える時、現在の延長で考えても、あまり大きな未来を描けずに煮詰まってしまうこと、よくあります。
現状からスタートすると、前提条件が現状に縛られちゃうので、発想が限定されてしまう。。。
そこで、仮に5年後の売上高を100億円と置いて考えてみます。
えっ?いきなり100億円?
根拠は?
そりゃいくらなんでも無理だろ。
でも、考えてみる価値はあります。
「お客様1人あたり年間10,000円の売上とすると、100万人のお客様が必要だ。」
「100万人というのは、いま想定するお客様層だけでは到達できない。」
「とすれば、周辺のお客様層までサービス対象を広げるか?」
「あるいは、今のサービスにアドオンする別のサービスを作ってゆく?」
「100億円となると志から変えなきゃ。いや、自分の志はそもそももっと大きかったぞ」
とか、考えがすすむ。
すると、前提から考え直す必要がある一方で、これまでは見えていなかった構想が見えてきたりする。
そして、5年後の理想の姿に向けて、
「では、この1年は何に集中したらよい?」
「それなら、いま何をするべき?」
も浮き彫りになってきます。
一旦、できない理由は横に置いておき、どうしたらできるかを考える。
本格的な上場準備に入るまでは、ぶっちゃけ、数字の計画は達成するためのものというより、
・志と構想を新たにし、
・これから何に集中するかをメンバーと共有し、
・5年後の共通のイメージを持つ
ことに一番の意義があるんじゃないかと。
数字の計画は今後、何度も書き換えられます。
でも、私たちは明日に向けて、今日、どこかの方向に足を踏み出してゆかなければならないですよね。
そのきっかけをつくる有効なツールが数字の計画。
「未来は現状の延長にある。」
おっしゃるとおりです。
「将来の理想像がなければ、永遠にそこに到達はしない」
これもまたしかり。
未来からの逆算も、役に立つことがあります。