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Facebookの高額買収先。ちゃんと元はとれるのだろうか?その2

続いて、WhatsApp.


買収方法は?
買収方法はinstagrumと同様、現金と株式。

現金で4,590億円、株式で残りの約1兆4500億円相当を、という発表でした。

2014年2月時点のfacebookの時価総額は約18兆円くらいなので、株式1兆4500億円というのは株式シェアで9%くらいに相当。これはかなり大きい株式割合と思います。この大きさは、facebookの次の事業の柱つくりに短期的に寄与することの顕れと思います。

創業者と動向
WhatsAppは、2009年にヤフーにいたJan Koum氏とBrian Acton氏によって創られました。米国ではSMSの料金が高いことから、その代替としてWhatsAppが普及し、2011年にSequoia Capitalから出資を受けます。

広告の煩わしさを排除し、利用2年目から年間$1、という有料サービスにて展開してきました。

買収された2014年2月時点で、ユーザー数は全世界で4億6500万人、2016年2月には10億人に達したと発表しました。

facebook messengerのユーザー数が10億人くらいですから、両方とも世界No1のメッセ―ジングアプリということになります。


買収の目的
1ユーザー1$(100円)、買収当時に4億6500万人のユーザーがいた、とすると、年間500億円以上の売上が確実に見込まれる企業だったと思います。

ただ、Whatsappの業績をFacebookグループに連結することが買収の目的ではないと感じます。

それよりも、メッセ―ジングアプリを核とした第二の事業の柱造り。これが買収の目的と思います。

Facebookの課題の1つは、第二の柱造りです。それを一気に解決する、という目的。なので、買収金額が多少大きくなってもやるべし、ということだったと思います。

つまり、Facebookは既にメッセ―ジングアプリ市場に力を入れていたので、Whatsappを買収して、facebook messengerを含め、世界シェアの過半を一気にとろう、ということです。

メッセージングアプリのプレーヤー
メッセ―ジングアプリの、最近の世界ユーザー数をざっと見たところ、ざっくり以下のような状況と思います。

Whatsapp  10億人
messenger  10億人
QQ     8.6億人
WeChat   7億人
Viper    2.5億人
LINE     2.2億人

Whatsapp + messengerで見ると、メッセ―ジングアプリを使う人々の過半数が、いずれか一方、または、両方向使っている感じです。中国という特殊な地域を除くと、その利用割合は圧倒的で、世界市場を完全に市場を抑えたといっていいでしょう。

現在、スマートフォン利用者は複数のメッセージングアプリを使っていることが多いと思います。これは人によって使いやすいメッセージングアプリが異なるため、相手との連絡を考えるとどうしても2つ以上のツールを使うことになります。

WhatsappはFacebookグループ内でmessengerとビジネスがかぶる、と言われますが、より多くのユーザーにリーチしようとすると、複数のメッセンジャーを運営する必要があると思います。

ビジネスモデル
Whatsappは有料を止めると発表しました。ビジネスモデルはmessengerと同じく、企業からの収益モデルを目指していると考えられます。広告とは異なる形で、企業と消費者の購買行動につなげるしくみ。messengerのところで申し上げたとおり、新しいマネタイズモデルに今後力を入れてゆくことになると思います。

買収金額について
投資会社や他の事業者ですと、なかなか1兆9,000億円という価格は提示できないと思います。しかしFacebookは、自社の経営戦略と合致してFacebookグループの事業バリューをグーンと引き上げることが可能ということで、Facebookならではの提示金額と思います。

そして、豊富な現金を持ち、かつ、高い時価総額を誇るFacebookならではの立ち回りですね。世界中に普及するWhatsAppとmessengerを通じて、ユーザーと企業間の購買行動につなげられれば、1兆9,000億円くらいは回収して余りある金額と考えてもおかしくありませんね。



最後は、Oculus。

2014年3月に買収。
買収金額は2,000億円。

Whatsappを買収した翌月の買収ですから、連チャンですね。

買収方法は、instagrumとWhatsapp同様、現金と株式。現金400億円と株式1,600億円相当です。

買収の目的
買収の主目的は、ゲームへの参入ではなく、新しいソーシャルコミュニケーションの開発・次世代のハードウェアプラットフォームに先鞭をつけること、ではないかと思います。

先に挙げた、3つの課題のうちの1つに「いかにハード面のプラットフォーム依存から脱却するか」でしたが、これを解決することも買収の目的と言われています。

確かにVRによって、遠隔でありながらも、同じ部屋にいるかのようなコミュニケーションが日常的になる可能性はあります。


プラットフォーム依存からの脱却という側面

結局、facebookというサービスはPCやスマートフォンというハード面のプラットフォームに依存しています。OSに依存していると言ってもいいかもしれません。

もしスマートフォンに代わる新たなプラットフォームデバイスが出現して普及した場合、あるいは、可能性は極めて低いですが、OSがFacebookを排除した場合、現在の圧倒的な優位性が守れない危険はあります。

Oculusは、instagrumやwhatsappとは異なり、少し中期的な取組み。5年先、10年先を見据えた先行投資と言えると思います。

様々な先行投資をおこなうことで、常に変化の波に対応する必要があるのでしょう。

人工知能、宇宙開発も積極的ですが、どんな目的なのでしょうか?

長くなったので、次回にします。

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吉島彰宏(よしじま あきひろ)

起業成長のアシストが役割。資本政策が専門。ピースオブケイク、トレタ、クラウドクレジット、Dr.JOY、QON、ワンダープラネット、JARMEC、ウェルモに関与。
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