スタートアップの資本政策 なんでそんなに株式シェアが大切なの?

株式シェアというのはとても重要視されます。
株式シェア=各株主が持つ株式数は、全体の何パーセントになるのか?

でもどうして、株式シェアがそんなに重要なのでしょうか?

今日は、スタートアップの資本政策でよく言われる「株式シェア」について記載します。

さて、小学生時代、クラスの代表委員を決める時に、クラス全員で投票した記憶があります。なにか重要なことを決める時、多数決をよくやりました。

これ、学生さんやプライベートに限ったことではないですよね。衆議院の決議、都道府県知事の選挙などなど、政治の世界でも多数決の論理で決めます。

同じく、株式会社も重要なことは、株主総会で多数決で決める仕組みになっています。

では株主総会で決めることって、どんなことがあるんでしょうか?

よくある決議は以下です。

・取締役を選ぶ・解任する        ・・・過半数の賛成
・合併、増資、ストックオプションの発行・・・2/3超の賛成

たとえば、誰が取締役になるかは、社長さんが決めるのではないんですね。実務上は社長の推薦がほとんどですが、最終的に決めるのは、社長ではなくて株主総会。
ストックオプションも同じ。社長の一存では発行できません。

また、「過半」や「」というところがミソで、50.1%と49.9%というのは、数字で言えばわずか0.2%の差ですが、決議で言えば天と地ほどの差があります。

時々マスコミをにぎわす、オーナー筋と対抗筋が行う株式議決権の争奪戦も、この「超」をめぐっての争いです。
ちなみに、賛成・反対が同数ですと、「過半数」にならないので不成立です。

このように、多数決で決めるからこそ、株式シェアに関心が向かいます。

例えば、創業社長が66%、事業会社が34%の株式を保有している会社があったとします。

創業社長が、「よし、増資して人材を増やして事業拡大を進めるぞ!」と言っても、34%を持つ事業会社が、「まずはお金を節約して足元の黒字が優先だ。増資はアカン!」となれば、創業社長といえども、増資を進めることができません。
増資するには66%の賛成が必要ですからね。

また、会社の株式を代表取締役が49%、残りの51%をその他複数人で保有している会社で、専務が「社長はイケてないから、俺が社長になる」といって残り51%の株主の同意を取り付けると、株主総会で代表取締役を解任して、その後、自分を代表取締役にする道筋がつくれます。
(もっとも解任された方は、正当な理由を求めて損害賠償請求の訴訟を起こせると思います)

よっぽどの理由がない限り、こんなことは現実的には起こりませんが、法律上はあり得るということです。

ただ実際は、誰かの身を守るために株式シェアを考えるというより、適切な人にスムーズに取締役に就任してもらったり、機を逃さず事業を進めるために増資をしたりと、機動的に株主総会の決議ができるようにするために、株主構成を考えなければならないです。

なので、株主構成と株式シェアを気にかけながら資本政策を進めることになります。

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吉島彰宏(よしじま あきひろ)

起業成長のアシストが役割。資本政策が専門。ピースオブケイク、トレタ、クラウドクレジット、Dr.JOY、QON、ワンダープラネット、JARMEC、ウェルモに関与。

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