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クラウドクレジットのご紹介

現在関わっているスタートアップで、実務面のお手伝いをしてきた会社が4社あります。
ピースオブケイク、トレタ、クラウドクレジット、Dr.JOY。
4社とも革命的な素晴らしいプロダクトを提供しています。
その会社の本質的価値を、関わりが古い順にご紹介しています。

今日はクラウドクレジット株式会社です。
2015年3月から関わりが始まりました。

クラウドクレジットでは、新興国・途上国の人々や企業への融資を金融商品化し、インターネットを通じて、日本の個人投資家に提供しています。こういう事業を貸付型クラウドファンディングといいます。

お手伝いをはじめた当初は、「ペルー・小口債務者支援プロジェクト6号」という、会社として6つめの商品をリリースした直後でした。

一般に日本では、世界の新興国や途上国について詳しく知る機会も少なく、このような金融商品となれば漠然とリスクが高いと映り、一般の個人投資家からすると敬遠しがちです。

ところがです。

虫眼鏡で各国をよくみると、リスクに見合うリターンが期待できる、という投資機会が存在します。

実際、2018年の投資家全体の平均利回りは6%前後で推移しました。

この洞察眼でユニークな投資機会を創り出したことが、当社の第一の彗眼であり、商品上の革命であります。

そして、商品の販売とリターン実績が蓄積され、少しずつ信用が上がり投資家が増えてきました。2018年12月には累計で150億円もの投資を集めるまでになっています。

最初の頃は商品をリリースしても、販売まで時間がかかりましたが、いまではその期間もかなり短くなり、商品量も大幅に増えました。

(画像は会社ホームページ「ファンド一覧」から一部を引用)

商品ごとにリスクと期待利回りは異なりますが、年利期待利回りが10%を超える商品もあります。日本の視点で見ると、お金のない人に対する高利貸しのように見えるのですが、実態は全く異なります。

以下はたとえばのイメージですが、

アフリカ地域の国で自転車を運んでいる事業者がいるとします。
仮にこの事業者が金利20%でお金を借ります。
事業者はそのお金で、旧型の小型トラックから最新の大型トラックに買い替えます。
それで運べる量が5倍増えると見込まれます。
実際に売上が5倍になったとします。
すると、金利20%で借りても、元利を全部返済しても十分なお金が手元に残ります。

つまり売上が5倍になれば、金利が20%であれば借りた方が得になるわけです。

でも、国家的に資金が不足していたり、金融が未発達な地域では、なかなかお金を借りることができません。世界にはこういう国がたくさんあります。日本とは、何もかも全く異なる環境が世界中にはあるということです。

(画像は会社の社員ブログから引用)

少し現場から遠ざかり、鳥瞰的な視点で事業を見てみると、お金が余っている日本から、お金を必要としている国々の人々への橋渡しをしていることになります。

しかも、どちらか一方だけが得をするわけではなく、両者とも得をすることが期待できる。
その理由は新興国や途上国に高い経済成長力や成長機会があるからです。

世界銀行のような国に対する貸付ではなく、日本の投資家と、世界の資金需要者を、直接あるいはそれに近い形でつなげる。こんな素敵な橋渡しに気づいたことが当社の2つ目の彗眼です。事業モデル上の超革新です。

お金のある国の人たちが、お金を必要とする国の人たちにお金を拠出する、というのは美しい光景ではありますが、一時的な寄付ならともかく、継続的に行うとなると実現はかなり難しかった。

なぜなら、人は誰しも、命の次に大切なお金を出すのであれば、それなりのリターンが見込まれなければなりません。

当社が秀逸なのは、それを解決してしまったことです。貸す人と借りる人が共にWINで、世界的にお金が還流する未来。壮大な構想です。

CEOの杉山さんは創業前からこの構想を描き、それを実現するために当社をつくりました。

(画像は会社の人材採用ページより引用)

そしてこの構想の実現に向け、有能なメンバーが集まり、いまも参画者が増えています。

また、初期段階から素晴らしい株主様が会社を支え、あらたに、日にあらたに、有力な株主様も増え、今日に至っています。

もっとも、金融商品を扱う会社であるがゆえ、金融庁の厳格な登録手続きを経なければなりません。また、事業開始直後から金融商品取引法を遵守した管理が必要とされます。このあたりは、通常のスタートアップとは異なる苦労があります。しかし、それを乗り越えて現在に至っています。

いま、会社は伸び盛りです。しかし現在はまだ、その将来構想の第一歩を踏み出したに過ぎません。世界には資金需要がたっぷりあります。

一方、日本の個人の預貯金は1000兆円規模、株式投資人口は1000万人単位で存在します。日本人のDeep Pocketから考えれば、累計投資実行150億円というのは、大海原の中の水滴くらいの状況です。

つまり、とてつもなく大きなポテンシャルがあります。巨大ダムの決壊と世界的な資金還流という、激流を創り出せる可能性があります。” マイクロ世界銀行 “といったところでしょうか。

facebookは世界中の人たちがつながることを目標にしていますが、当社が創り出した流れは、将来、それと同じくらいのインパクトをもたらすかもしれません。

キング牧師風に言えば、
” 私には夢がある。途上国でお金を必要としている人と日本でお金を持っている人が手を取り合っている姿を。”という感じですかね。

日本では誰もが見逃す機会に気づいて商品化し、新興国・途上国と日本の間にお金の通れる橋をかけ、そしていま、その橋をお金が往来し始めている。

イノベーティブという言葉にふさわしい会社です。

その初期段階から関われていることに、幸福と誇りを感じるのであります。

下はCEO杉山さんによる著書です。2019年4月11日に発売になりました。