前回、スタートアップ立国・日本はあり得るのではないか?について書きましたが、今後スタートアップが増えて、かつ、大きくなるには、今よりも資金が必要になります。 では、スタートアップに向かう資金は今後増えるのでしょうか? 私は、大企業や機関投資家の資金が、VCファンドやスタートアップにもっともっとたくさん流れるのではないか?と思っています。 その結果、「日本はユニコーンが少ないのが問題だ」という議論の外側で、多くのスタートアップが、気づいたら偉大な企業になっていた、となる未
コロナ以前から日本の経済成長はイマイチな状況が続いていると言われています。確かに主要な指標を見ると、残念ながらその事実を認めざるを得ません。 では、もし日本が持続的にイイ感じに経済成長する時がくるとしたら、どんな状況が想像できるでしょうか? 私は想うのは、今よりもずっとたくさんのスタートアップが生まれ、大きく発展している姿です。 引き続き大きな会社がGDPの大きなウェイトを締めますが、スタートアップが成長率を牽引している世の中をイメージします。 つまり「スタートアップ立
会社には黒字の会社と赤字の会社の2種類ある。 昔から、上場会社は黒字が前提で、その利益の大きさや利益率の高さで時価総額は大きくなったり小さくなったりする。 しかし、人間の価値には多様性があるように、企業の価値にも多様性がある。アマゾンドットコムよろしく、決算書の利益実績では評価できない会社がある。また、Uberやslackをはじめ、成長企業は赤字のままで上場でき、しかも高い時価総額の会社もある。 なので、決算書の利益を前提としたPERやROEという尺度では価値を測れない
お金には3つの機能があると言われる。 交換・保管・尺度。 振り返れば、日常生活は交換の連続だ。 お金との交換で、電気を使う、電車に乗る、コンビニでお菓子を買う。 企業でもまったく同じ。 人が働く(給与)、オフィスを選んで使う(家賃)、サービスを運営する(サーバー代)、売上(入金)・・・。 さて、スタートアップで交換・保管・尺度をもう一歩深く解像すると、別の価値がみえる。 気持ちよく払う/気持ちよく支払われる。 本当によくやってくれるよなー、本当にありがたいね、と言って
2018〜2019に上場した日米話題のスタートアップのファイナンスについて見てみた。 1USドルは100円で計算。 まずは上場までの資金調達額の推計(単位:億円)。 (米国企業はS-1、国内企業は上場目論見書から推計。) ちなみに「Uberがないぞ?」と思うが、Uberを入れると、 こんな風になってしまうので今回は外した。 日本のスタートアップでも、上場までに100億円内外の資金調達ができるようになってきたのは大きな変化だ。一方、米国は1,000億円内外の資金調達を
長篠の合戦。 1575年、織田・徳川連合が、最新兵器の鉄砲3,000丁を用いて、戦国最強と言われる武田の騎馬隊を殲滅したという、あの合戦です。 新しいテクノロジーが、それまでのやり方を無効化してしまうのは、合戦でもビジネスでも同じですね。 さて、長篠の合戦で1つ疑問があるとすれば、織田側はどうやって3,000丁もの鉄砲や火薬を手に入れたか?です。 当時鉄砲は、現代の金額換算で1丁50万円くらいするという説があります。 3,000丁で15億円。 50万円の真偽はともかく、
義は利の本なり、利は義の和なり ー 春秋左氏伝 ー いきなりナンですがw 利益が生まれる源泉をたどってみると、人として正しい思想に行きつく。。。 確かに世界的な素晴らしいプロダクトの背後には、人として正しい思想があると感じます。 自分の知る限りを見渡すと、長期的な利益の背景って、この言葉に沿っているな、と思います。 さて、資本提携という提携の形があります。 事業提携よりもう一歩踏み込んだ形。 資本関係を持つ、というのは血縁関係ができるのと同じですからね。 一般に、資本
会社は何のために存在するかというと、私は、価値あるプロダクトをつくりだすため、と考えています。価値あるプロダクトがなければ会社は存続できない、といっても過言ではないでしょう。 私は毎日、PCやスマートフォンを使います。使う一番の目的は、note、LINE、facebook、instagrum、slack、twitter、amazon、google・・・様々なアプリケーションを使うことです。 しかし、これらのアプリケーションがなぜ動作するのか?というと、OSの存在やチップの
「ところでアンタ、なにやっているの?」と聞かれることがあります。 確かに、日常の仕事についてあまり発信したことがありませんでした。 そこで、現在関わっている8つの会社で何をやってきたかを、簡単に整理しました。 一言で言うと、スタートアップのファイナンスと人材の課題に取り組んで、成長に挑戦している、ということになります。 まずは時系列で整理。 創業期、あるいは、それに近いタイミングから関わっている会社が多いです。ちなみに現在、全ての会社が成長途上にあります。素晴らしい
マネーフォワードの利用感想 私は会計の仕事をしていたことがあります。 なので、これまでいくつかの会計ソフトや会計サービスを使ったことがあります。 私がマネーフォワードにはじめて触れたのは、確か2014年です。関わる会社でマネフォを導入することになったからです。 はじめて触れた時、すぐに「これは使いやすい!」と思いました。当時は少しレスポンスが遅かったのですが、それまでの会計ソフトに比べたら、ユーザビリティは圧倒的によかったです。 ここをワンクリックしたら、これが表示され
世の中には、いろんなビジネスチャットツールがあります。 私も過去、仕事でいくつものチャットツールを使ってきました。 どれも特に違和感はなかったですが、「これ、スゲー便利だな」と感じたこともありませんでした。 なので、意識の水面下で、「もう少し使いやすければなー」と、かすかには感じていたものの、特に強い期待もせず、注目もせず、現状を受け入れていました。 そんな2014年の秋頃、トレタでslackを使い始めました。使い始めは特に何も気づきませんでした。しかし、しばらく使ってい
樹海で迷子になる。 想像するだけでも背筋に寒気が走ります。 仮に、何人かで連れ立ってそのような場面に遭遇したとします。 薄暗い森の中、数日間さまよっても、未だどちらに行けばいいのかわからない。食べ物もだんだんなくなってくる。不安だけでなく、苛立ちや焦燥感も募る。「もうダメだ」と嘆く人、「だからやめようと言ったんだ」とリーダーを罵る人が出てくる。 こんな状況を容易に想像できます。 出口が見えない。 これは人間の心理を追い詰め、チームの絆を切り裂く負の威力があります。 い
「競合他社が出てきたらどうやって勝つのですか?」 社外の方からよく聞かれる質問です。 かつて、検索エンジンも、価格比較サイトもたくさんの企業が存在していました。 しかし本日現在、検索エンジンはgoogleが、総合的なECはamazonが、日本で価格比較サイトはカカクコムが、それぞれダントツの状況になりました。 なぜ同じようなサービスが多数ある中で、特定の企業が突出するのでしょうか? 各社各様の理由があると思いますが、共通している1つの事実は、顧客やユーザーに圧倒的に
ゴールデンウィークに、ビル・キャンベル氏について書かれた「Trillion Dollars Coach」という本を読んだ。優れた企業の根源について書かれている。 氏は日本ではあまり知られていない。 フットボールのコーチからビジネスの世界に転身した方で、Appleのスティーブ・ジョブズ、Googleのエリック・シュミット、ラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン、amazonのジェフ・ベゾス、・・・と、現在、世界的に活躍している錚々たるCEO、経営チームの多くが、氏のコーチングやア
「それで資金調達の時、あなたは具体的に何をしているの?」 たまに聞かれます。 資金調達活動、特に投資家さん回りをしている時の私の仕事は、「ゴルフのキャディさんのような仕事」と思うことがあります。 プロゴルフの世界には、「プロキャディ」という職業があります。 試合中にゴルフバッグを担ぐ以外にも、試合前日に選手とコースを周り、試合のポイントをおさえます。 試合中も、 「いまはグリーンの上は向かい風が強く吹いているから、8番アイアンではなく7番でしっかりいきますか?」
現在関わっているスタートアップで、実務面のお手伝いをしてきた会社が4社あります。 ピースオブケイク、トレタ、クラウドクレジット、Dr.JOY。 4社とも革命的な素晴らしいプロダクトを提供しています。 その会社の本質的価値を、関わりが古い順にご紹介しています。 今日はクラウドクレジット株式会社です。 2015年3月から関わりが始まりました。 クラウドクレジットでは、新興国・途上国の人々や企業への融資を金融商品化し、インターネットを通じて、日本の個人投資家に提供しています。こ